お気楽さんとひとりっ子の親的変化

輝く太陽。
5分咲の桜。
日だまりで爆睡の黄昏の老犬。
「おお、春だ。」
外に出る。
…なんちゅう冷たい空気なのだ。
寒いのヤダ。
総評:お気楽さんは今日もごきげんにちがいない


【お気楽さんとひとっ子の親的変化】


お気楽さんはひとりっ子の親である。
幼少のみぎりは
「お母さんが世界で一番きれいっ!」
キラキラな瞳で断言。
「うーんとね、お母さんはきれいやけど○○ちゃんのママの次にきれい」
少しづつ現実を認識。
「お母さんは友達のお母さんの中で一番若いねんで」
微妙な表現に移行。
「まあ、歳の割にはガンバってるわな」
現在はなんだか慰められている感があるのは気のせいか?


王=配偶者 がちょっとばかり個性的な父親だったので、
赤ん坊の頃から 母=息子 『二個一』の生活であった。
常に一緒。


幼稚園のお泊まり保育、たった1泊のお泊まりが寂しかった。
スキーに2泊で行った時は
もう、「帰って来てーっ!」だった。


小学生。
夏のキャンプに修学旅行。
「行ってきまーす」
「行かないでーっ!」
「無理無理。我慢してね」
「ついて行くーっ!」


中学生。
キャンプの多い学校だった。
やたらめったらキャンプがあった。
その合間に部活の合宿。
3年の夏には2週間インドに行っていた。
部活の合宿も含めるとその夏休みは半分以上不在だった。
…慣れた。
ええ、慣れましたとも。
この時代に「お気楽さん一人遊び上手」が確立されたのだ。


そして現在大学生。


学校がある時は、朝が早くで帰宅が遅い。
土日はバイトで家にいない。
「今日は晩飯いらんわ」
てなことが増えてきた。


ただいま長い長い春休み。
出かけたあとで、
「なんか忘れてるような?」
帰宅して、
「げっ!玄関あいてるっ!泥棒かっ!」
ゴルフクラブを握りしめる。
「ああ、お帰り」
…息子であった。
うっかりするとその存在を忘れてしまう今日この頃。


「今日遅なるわ」
「ほーい」
「明日友達んち泊まらしてもらうわ」
「ほほーい」
「あ、もう1泊さしてくれはるて言わはんねんけど」
「どうぞどうぞ。お手伝いしなさいよー」
「来週2泊3日で旅行行くねん」
「おお、そりゃぁ良いね」


もうすっかり慣れました。


「ひとりっ子やと寂しいでしょう」
いえいえ、慣れです。
子どもって少しづつ行方知れずの時間が増えるもんですから。
慣れるんです。


息子が言う。
「家で一番行方知れずの時間が多いのはオカンやろ」
…ごもっとも。


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