お気楽さんと黄昏の老犬

梅雨明け間近な気配。
本日ハンドベル練習を休む。
フィットネスクラブにも行かず。
ただ、家にこもるのみ。
総評:お気楽さんは今日は落ち着かない


【お気楽さんと黄昏の老犬】


昨日昼過ぎより、黄昏の老犬の体調がいただけない。
咳がひどく、一気に10歳は老けた感じ。


夜中、20分ぐらいの咳の発作が1時間おきにあった。
内服薬もあまり効果なく、
お気楽さんは、ただただ、老犬の痩せた背をさするしかない。


ケンケンケン、ケンケンケン、ガハッ、ガハッ。
さすりさすり。
ケンケンケン、ケンケンケン、ガハッ、ガハッ。
さすりさすり。
延々と続くメビウスの輪


一度、王=配偶者 まで目覚めた。
「なんか、ひどいなあ。大丈夫かなあ。」
そして、速攻、睡魔に取りつかれ闇に沈む。


朝、ご起床あそばした王がのたまう。
「あれから(一度目が覚めたあの時ね)、マシになったなあ」
はっ?今なんと、なんと申されましたか!
いえいえ、あれからもずっと咳してましたよ。
「え?僕が爆睡してただけなん?」
ええ、そうですとも。
その事実しかございません。


細切れ睡眠で、睡眠不足の黄昏の老犬。
細切れ睡眠で、睡眠不足のお気楽さん。
朝一の診察に出かける。


道中の車中。
いつもご陽気な老犬はぐったり、静か。

ナイトライフ

ナイトライフ

済んだ歌声が響く。


診察。
検査。
治療。
いつもは、注射の気配を目が見えぬゆえの鋭さで察知する。
そして、ファイティングポーズ。
「来いっ、どこからでもかかって来いっつ!」
本日は戦わずして負けを受け入れる。
そして、忘れたころに、
「痛っ!背中痛い!なんかしたなっ!」


痛い目をしたかいがあったのか、
咳はおさまっている。


時折、
「おかあさん、おかあさ〜ん」
なになにっ?しんどいの?
「いえいえ、ちょっと呼んでみただけ」


時折、
「おかあさん、おかあさ〜ん」
なになにっ?しんどいの?
「ええっと、ちょっとここに座らんかい?」


ご陽気なセミの大合唱の中
玄関先の軒下で
黄昏の老犬と
更年期に向かうおばさんが
仲良く寄り添う夏の午後。


がんばれ、黄昏の老犬


(本日の読書)