お気楽さんと幼少のみぎり

病から回復した。
久々にフィットネスクラブで汗かいた。
夕食のカツカレーが美味だった。
総評:お気楽さんは今日もごきげん

 【 お気楽さんと幼少のみぎり 】

闘病中幼少のみぎりを回顧していたら気づいた。
「もしかして私は少々変わった子どもであったかもしれない」


お気楽さんは3人きょうだいの真ん中だ。
兄(2つ違い)妹(5つ違い)である。
全国区ではどうか知れぬが、お気楽さんが幼少の頃ふてくされると
「中の子はいらん子」
などとフトドキセンバンなことを言われた。
今では立派な「児童虐待」である。


昔昔その昔、バカ兄と妙なことで競ったことがある。
それは… 鼻の中に何個金平糖が詰めれるか?
今思えば、かなり阿呆な競争だ。
しかし「中の子はいらん子」のお気楽さんは負けず嫌いである。
ようしっ、受けて立とう!!
1個・2個・3個…。
バカ兄が苦悶の表情。
「ふふん、負けへんで」
まだ詰める、詰める、詰める…。
すでに手を止めたバカ兄が、おびえた表情で見ている。
「…勝った?」
バカ兄が叫ぶ!「お母さーんっ!!」
母が「なんやのん!…!!」
凍りつく空気。
母「な、な、なにしたんっ!」
…そうなのだ、お気楽さんは血まみれだったのだ
ホラーだ。スプラッターだ。…コメディか?
気づくと鼻呼吸ができない。
く、苦しい。そしてパニック到来!
詰めるに詰めた金平糖をかき出す。
手前は捕獲できても奥の物が「敵襲!撤退!撤退!」と前線を退く。
同じくパニック母がかき出す!奥へ、奥へ、奥へ退く金平糖
もう泣き叫ぶしかない幼少のお気楽さん。


母に連れられ、鼻をパンパンにして血まみれのお子どもがバスに乗る。
行先は耳鼻咽喉科
いとも簡単に金平糖を捕獲し、ガーゼを詰め込み、圧迫止血を施しDrが言う。
「…なんで金平糖なんか詰めたんかなぁ?」
お気楽さんは口を割らない。
勝負に勝って、金平糖に負けたなどと言えるものか!


十分なオトナになった今でも母が言う。
金平糖を見ると絶対、必ず、間違いなく言う。
「あんた、昔、金平糖つめて病院行ったよね」


トラウマか?郷愁か?
お気楽さんは今でも金平糖を手にすると…詰めたくなる。
幼少の頃より、今はずっと鼻の穴はでっかいはずだから。
今ならあの頃のお気楽さんに大差をつけて勝てるのだ。
…まったく阿呆なお気楽さんであった。

(本日の読書)

アブラムスの夜―警視庁鑑識課

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(本日のBGM)
Mail on Sunday

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